季節の変わり目、特に冬から春へ移る時期は
気温差に対応するため、体の負担が大きくなります。
当院でも、色々と不調が多くなる患者さんが多いのですが
特に肌荒れ・肌のかゆみ・乾燥という症状をよく診ます。
当院で行っている積聚治療では、かゆみ・乾燥などは身体の表面に熱が集まっている状態と考えます。
「くすぐったさ」が出る方も同じです。
かゆみや吹き出物・蕁麻疹は、赤みや熱感を伴うものも多いですよね。
このような体表に熱が集まっている場合は、体の内部が冷えていると考えます。
「でも、熱が体表に集まってるってどういう事?」とイメージしづらい方もいると思います。
これは登山のお話ですが、冬山で遭難した方は全裸で亡くなることがあるようです。
極度に体が冷えてしまうと人間は逆に熱く感じてしまうようです。
これを矛盾脱衣というそうです。
まだ、メカニズムはしっかりと解明されていなようです。
↓ウィキペディアをリンクさせて頂きました。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%9B%E7%9B%BE%E8%84%B1%E8%A1%A3
これはもちろん極端な例ですが、かゆみ・熱感を伴う吹き出物・蕁麻疹・カサカサの乾燥肌
アトピー性皮膚炎も、体の内側が冷えていることで体表にトラブルが出るようです。
上からステロイドや保湿するだけではなく、根本の内臓の冷えを改善しないとしっかり完治しません。
長期にわたって改善しない場合は、まず日頃の生活に問題点がないか見直しましょう。
睡眠や食事内容、休日に体をしっかり休めているかという事が基本的に大切です。
また、適度に発汗して皮膚に体の内側から出る潤いを与える。
たくさん汗をかくような運動や労働をしていない場合は、冷たい飲食物を取らない。
内臓に負担をかけないように過食を控えて、腹八分目に収める。
という事に注意し、内臓の冷えを改善してしていく事が大切です。
内臓は食べれば、ずっと消化しようと働き続けています。
消化の悪いもの、極端に冷たいもの、激辛、甘いものなどは
消化に時間がかかり内臓を弱らせます。
皮膚の状態は内臓の状態を反映していると考えましょう。
トラブルが出た時は、皮膚表面ばかりが気になってしまいますが
身体の内側にこそ、目を向けるようにしましょう。